2015年5月25日月曜日

GRADEシステムに関する本


5月23日に開催した“診療ガイドライン利用者のためのGRADE system”ワークショップですが、GRADE systemについて追加情報です。当日使用したスライドの公開資料(一部)です。




GRADEシステムについて解説している本はあまりないのですが、「学びなおしGRADE-GRADEアプローチ時代の臨床論文の読み方」は比較的とっつきやすい本だと思います。


GRADEシステムについてより詳しく書いてあるのは相原先生の本です。より深く学びたい、ガイドライン作成に携わる人や豊島先生の本を読んだあとより深く読みたい方におすすめです。(だいぶ難しいので、TOKYO EBMが開催するGRADEシステムのワークショップなどに参加する際に購入、もしくは参加してから購入がベターだと覆います。独学で読むには大変です。)



2015年5月23日土曜日

診療ガイドライン利用者のためのGRADE system

5月23日に臨床研究特別ワークショップとして “診療ガイドライン利用者のためのGRADEシステム” を開催しました。

日常診療において安全で有効な医療を行う上で、診療ガイドラインはひとつの手助けになります。一方で医療に関する情報・文献が膨大になっていく中で、どのような形で診療ガイドラインを作成すれば信頼できる診療ガイドラインが作成できるかが問題になっています。

GRADEシステム(Grading of Recommendations Assessment, Developement and Evaluation)はWHOやUpToDate、NICEやACP、コクラン共同計画など90以上の専門学会等で採用されている診療ガイドラインの作成方法で、日本の学会の診療ガイドラインもGRADEに今後順ずる団体が増えています。

GRADEシステムでは下記のように診療ガイドラインの作成を標準化しています。

  • 診療ガイドラインを作成する際、医療者だけでなく患者・家族や幅広い分野の方が参加して作成する。
  • 診療ガイドライン作成にあたり、推奨文(○○を推奨する・しない)を判断するガイドラインパネル班と、推奨文のための根拠を集めてくるシステマティックレビュー作成班に分ける。
  • 診療ガイドラインの推奨文は、“行うことを強く推奨する” “行うことを弱く推奨する” “行わないことを弱く推奨する” “行わないことを強く推奨する” の4つで記載する。

診療ガイドラインがどのように作られているのか知ることで、よりスムーズに診療ガイドラインを日常診療で活用できればとという趣旨で開催しましたが、引き続き今後も継続できればと思います。